ホーム<ニューエアについて<トップインタビュー<めざせ!コンサルタント
問題の本質を見抜き、どうすれば解決できるかと考えるのがコンサルタント。私たちの仕事は、クライアントの方向性を定め、成長のシナリオを描き、「会社がよくなる」ための道筋をつけることです。
脳ミソを無垢(むく)にして、ひたすら考えて、考えて、考え抜く。でも、うんうん苦しんで苦しみ抜いても、「解決策」を提供できなかったら一銭にもなりません。のしかかる重圧感、プレッシャーは相当なものといえます。クライアントは常に卓越した価値を要求してきます。 価値を生み出さなければ、お金はいただけない…。コンサルティングの世界は、ごまかしがきかないんです。依頼者が来なくなれば、プロ生命は終わり。コンサルタントは結果を厳しく問われる最たる職種といえます。
なにしろコンサルティングは奥が深い。努力に成果が必ずしも比例しないところにコンサルティングの難しさがあるのですね。手間暇かけても、仕事のクオリティが向上するかどうかはわからない。前例がなかったり、だれもやったことがなかったり、定型化されていないものばかりなので、毎日が「未知に踏み込む」感覚の連続なんです。
いや、創造の世界に惹かれるからこそ、私はこの仕事に強い魅力を感じます。コンサルティングの仕事の大半は創造的なものばかり。たとえるなら真っ白なキャンバスで自由に絵を描くようなものでしょうか。何もないところから新しいものを創造するという意味では、きわめて難しいけれど実におもしろい仕事なんです。
仕事で忙しいのはプロとしてありがたいことです。お客さまから認められたり、自分の日々の成長を実感できたり…。コンサルティングという仕事への感謝というか、この仕事をやっていて本当に良かったという気持の方が強いですね。創造的な仕事に専念でき、コンサルティングのプロでいられる自分に幸せを感じます。自己成長させてくれるコンサルタントという仕事が、やっぱり自分は好きなんだとしみじみ思います。
健康で、大好きな仕事に夢中になれること自体が喜びです。私の場合、それがたまたまコンサルタントという職業だったというわけです。
仕事を楽しめるのが本物のプロだと私は思います。でも、仕事というものは本来辛いものです。お客さまの立場に立てば、大切なお金を支払うわけですから。要求も厳しいでしょうし、辛くて、たいへんで、骨の折れる仕事に決まってるんです。でも、そこに「楽しさ」を見いだそうと工夫できるかどうかなのです。私は常々「仕事を楽しもう」といっていますが、決して「ラクして楽しめ!」といっているわけではありません。楽しむことと、楽することは全然違う。辛いけど楽しめる。これって成長のためには重要なことですね。
本当の「楽しさ」を知るには、なかなかうまくいかないことや困難なことに、自分が挑戦して、それを乗り越えたときです。厳しい練習に耐え抜いたあとのスポーツでも同じ心理でしょう。この「辛いけど楽しめる」という領域に足を踏み込んだことのある人ならば、必ず実感できるはずです。「ラクして楽しみたい」「できれば苦労したくない」では、コンサルタントとして「プロ意識」が足りないでしょうし、お金をいただく以上、お客さまに対してたいへん失礼なことになります。「楽しむ」ためには、もっと自分に厳しくしなくては、現状では甘いんじゃないかと自分のハードルを少しずつあげいくことですね。
自分から率先して仕事に取り組むことです。他人からいわれてからやり始めるのといわれる前に自分からやってしまうのとでは、気分的にずいぶん違うものです。「自ら」進んで気持ちを楽しくもつように心がけることが肝要です。
相談相手に本気の熱意を感じると、手弁当でも力を貸したくなるようなタイプがいいですね。ガキ大将がそのまま大人になったような面倒見のいい人。みんなから一目置かれ、妙に人望があるタイプ。やっぱり、お客さまや周囲の期待に応えようと懸命に努力できることは絶対条件です。
いくら情報を仕入れても、感度の弱い人は難しいです。本質的な問題に気づかなかったり、他人の痛みに対して鈍感ではコンサルタントとして話になりません。場の空気を読むのが下手でも困ります。第一線で活躍するコンサルタントは、常に新しい情報を仕入れ、自分の目で確かめ、自分の頭で咀嚼(そしゃく)し修正している人です。いくら値千金の情報に接する機会があっても「感じるセンサー」が弱くてはその情報に気づきません。テレビで同じニュースを見ても、新聞で同じ記事を読んでも、「感じるセンサー」のレベルが違うだけで、次のアクションがまったく違ってきます。感度を研ぎ澄ますことこそ何より重要です。
感じるセンサーの最大の源泉は、何だかおもしろそうだと思う好奇心です。好奇心の強さは、感動する心の大きさ。何に対しても興味を抱ける人がいいんです。有能なコンサルタントは、みな好奇心の塊のような人ばかり。感じるセンサーの強い人は、みな無尽蔵ともいえる好奇心をもっています。誰だって、興味のあることには、気持ちが吸い込まれるように観察するはずでしょう。子供のころ夢中になった遊びやスポーツはすべて好奇心から生まれてくるモノですから。