コンサルティングを進めるにあたって、専門家が陥りやすいのは、「こんな場合は、こうした方がよい」とはじめに先入観を持ってしまうことです。これだと、斬新なアイデアが浮かびにくいし、思考もワンパターンになってしまう恐れがあります。人の話もろくに聞かず、思い込みが強すぎるコンサルタントには要注意です。
コンサルタントとして、新しい価値を生み出せるかどうかは、素人になりきって考えられるかどうかで決まります。まず、固定概念を捨てることです。頭の中をいったん白紙状態に戻して、リセットして考え直せるコンサルタントをニューエアでは「優秀なプロ」と見なしています。
素人というのは「知らない強み」で、何にもとらわれない自由な発想ができます。しかし、せっかくの素晴らしいアイデアも、実行するための具体的な方法論を持ち合わせていなければそのアイデアもうまく生かすことができません。現場や実務を知らないため、ふっと思い浮かんだことを論理的に分析したり、どうすればそれが実現可能なのかまでは考えられないところが素人の泣きどころ。その点、実績を多く積んでいるコンサルティング・プロフェッショナルなら、いくつかの具体的な方策をもっています。
アイデアを具体的な行動に落としこみ、それを実現させるには、理論武装した、高度な専門知識をもったコンサルティングのプロがどうしても必要になってきます。重要なのは、誰と共同作業するのかということ。「素人の視点で考え、プロとして行動できる」コンサルタントと不退転の決意で望むお客さまとが一体となって取り組まなければ、コンサルティングの成功などありえないことを一番強調しておきたいのです。