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中村一八のスペシャル対談


第2回ゲストは、マネックス証券社長の松本大さんをお招きしました。松本さんの鋭い先見力と卓越した行動力は、ネット証券業界では折り紙つきです。そもそも個人投資家向けビジネスの立ち上げそのものが、それらを証明していています。松本さんの夢は、郵便局に代わるような次世代の安くて安全で便利な金融インフラづくり。私たちは心から応援したいと思っています。


松本大氏写真

【松本 大氏プロフィール】

マネックス証券株式会社 代表取締役社長CEO。1963年埼玉県生まれ。87年東京大学法学部卒業後、ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社入社。90年ゴールドマン・サックス証券に移り、94年30歳で「ウォール街最大の栄誉」とされる同社のゼネラル・パートナー(共同経営者)に抜擢。史上最年少記録を塗り替える。98年退社後、ソニーを説得し折半出資で99年「マネックス」を設立。同社代表取締役社長に就任。2000年8月に東証マザーズに株式上場。証券業界の新しい時代の旗手として注目を集めている。


(※プロフィールは対談当時のものです。)


伸びる人伸びない人


【中村】学校を卒業するまで優秀といわれても、社会に出てから「ぱたり」と成長が止まってしまう人もいれば、反対に学生時代は周囲に迷惑をかけた「やんちゃ」でも、ビジネスの世界でめきめき頭角をあらわす人もいます。グングン伸びる人はいったい何が違うのか。伸びない人との差は何なのか。まず最初に、ビジネスパーソンとして「伸びる人」の定義を松本大さんと一緒に考えたいと思っています。さて、いかがですか?


【松本】そうですね。何事も自己肯定する人って伸びると思います。逆にモノゴトを否定的に考える人は難しいでしょう。


【中村】やってもみないのに、はじめから「できない」理由を考える人が自己否定型。難題にぶつかっても、「どうすればできるか」から考える人が自己肯定型、ということですね。


【松本】うまいですねぇ(笑)。ただ、肯定は自信過剰とは違うし、否定は批判とは違うんです。「自分にはできない」とか「そんなこといわれても無理だ」とかいってると、なかなか先には進めないわけで、まずはやってみようという気持ちで向かっていかないとダメなんです。そういう意味で、肯定的な人のほうが自分の力を伸ばすことができると思いますね。


【中村】伸びない人は、スキルの問題ではなく、本人の意識に問題があるケースがほとんど。すぐに「できない」理由をたくさん並べる人、つまり心の壁を自分で勝手につくってしまう人は絶対伸びませんね。松本さんはマネックスを設立されるまで、ずっと外資系企業を渡り歩いてこられましたがその当たり欧米と日本との文化的な違いって感じますか?


【松本】日本は「出る杭を打つ」というような、文化的に足をひっぱる雰囲気があるんですよ。一方で欧米は子供の教育からして、「You can do it」という方向で育てるじゃないですか。成功者をたたえる、みたいな。その差はやっぱりあると思います。


中村一八写真

【中村】私は「できない」理由を一生懸命考えることよりも、どうすれば「できるのか」を考え行動しようよ、と社内でいってるんです。トップとして松本さんはどんな風に教育されていらっしゃいますか?


【松本】僕はあんまり教育者タイプじゃないので、社員に「ああしなさい」「こうしなさい」というふうにはいわないし、いえないですね


【中村】何となくわかる気がします(笑)。


【松本】「こういうことやろうよ」みたいな感じで、僕自身が思うことを週に一度の全体会議や飲み会の席で話したり、メールで社員全員に伝えたりしています。「つぶやき」では、何でもさらけだしちゃうんで、みんなから社長らしくないっていわれちゃうんですけど(笑)。


【中村】いや、社長らしいですよ(笑)。社員に自分の背中を見せているわけですから。松本さんは風貌や物腰はとってもやわらかいんだけど、内面にはあえて困難なこと、苦手なことに立ち向かおうとする不屈の根性を感じます。走るのが苦手なのに、マラソンでぶっ倒れるまで走り続ける感じ。


毎日発行のメールマガジン「マネックスメール」の中のコラム「松本大のつぶやき」はまさにその象徴ですね。これは第三者が「継続は力なり」なんて軽々しくいえるものでなく、社員のみなさんは松本さんの内に秘める「気迫」から多くを学んでいると思いますよ。


【松本】ハハハ。あれは、ほとんど限界にチャレンジって感じですね(笑)。


【中村】ぶっ倒れてもまだ走るって感じでしょ?


対談写真

【松本】そう。自分の限界を超えることに意味があるんです。僕は限界に挑戦してその限界を超えて何かを得たという体験が結構あるんです。限界を超えちゃうと、次に新しい展開があったりするわけなんです。


実は「つぶやき」もそのひとつで、限界にチャレンジして毎日書いている感覚ですね。しかも「つぶやき」は、僕がいま何を考えているのかを伝える意味でも、世間に対しても社員に対してもたいへん重要なんですよ。



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