最近、メモをとらないビジネスマンが、急増しています。営業マンと現場同行して観察してみると、商談の
現場でも、営業マンの多くがメモをとらないといった、信じがたい光景を目の当たりにします。「メモをと
りなさい」と指示をしなければ、メモをとらない受講生は、年々増えています。
とくに、20代はその傾向が顕著です。意図的に「メモをとらせない」実験をしてみると、朝10時からはじ
まり、夕方5時に終了するセミナーでは、講義終了後、「講師はどんな話をしましたか?」と尋ねると、9
割以上の方が、内容の3割ほどしか記憶できていない状況になるのです。みな懸命に思いだそうとしますが
翌日になれば内容の1割、1週間も経つと、内容のほとんどを口に出すことができなくなるのです。
とくにそのため、ZERO-1では、講義中、メモをとることの重要性
を再認識させ、メモをとる癖を身につけてもらいます。もともと脳
は、忘れやすい構造になっています。話を聴いていたり、対話をし
ているとき、ふと「あっ、これは実践でも使えるかも」とか「こう
やって、応用してみよう」という発想が浮かんだり、ひらめくこと
があります。ところが、よほどの記憶力のよい人間でない限り、そ
の瞬間に書き留めることをしなければ、時間が経つとすぐに「忘れ
る」ことになってしまうのです。ZERO-1では、「忘れる」ことを
防ぐためにも、気づきやヒントを瞬時にメモすることを徹底させる
のです。
ただし、メモをとったということ自体に満足してはダメです。大事なことは、メモをとることよりも、メモ
を読み返すことの方です。気づきやひらめきを、メモを読み返すという「振り返り」を行うことで、脳裏に
焼き付ける必要があります。そのためにも、ZERO-1では、 毎日5分でもいいので、寝る前など、その日中
にメモを読み返すことを義務づけます。
メモをとることが目的ではなく、気づきや反省を確実に行動レベル
まで落とし込むことが最大のねらいです。せっかくメモをとる習慣
を身につけても、そのメモ自体を紛失したり、その後読み返すこと
をしなければ、記憶にとどめられないだけでなく、思考を研ぎ澄ま
すチャンスを失います。また、見直すことができなければ、やるべ
きタイミングを逸することもあります。考える力を醸成し、思考を
整理する上では、メモを読み返すことが何より重要となるのです。
受講後、1週間以内に社内の仲間に、社内で、学んだこと、気づいたことを伝える場をもってもらいます。
直属の上司や部門長などをオブザーバーとして招き、その場で、研修で「感じたこと・気づいたこと・思っ
たこと」などについて話します。教えることは、学ぶことです。インプットしたことを人に伝えようとする
と、一番勉強しなければならないのは本人です。準備も必要ですし、どう伝えればより深く理解していただ
けるか、と相手目線でモノゴトを真剣に考えるようになります。
通常、研修に参加するためには、日頃の仕事を調整して、まとまった時間を確保しなければなりません。翌
日は、たまっている仕事を片付けるために、また周囲に迷惑をかけた分を取り戻すために、仕事に追われが
ちになります。そこが盲点となります。学んだことや新たな知識について、じっくり振り返る時間が不可欠
であるにもかかわらず、その時間が確保できないため、未消化のまま過ごすことになるのです。
また、知識が行動に移せない最大の障壁となるのは、実は
本人の意識や自助努力よりも、本人を支える上司や周囲の
サポートの方なのです。本人だけが意識や能力が向上して
も、直属の上司や本人を取り巻く環境がそれについてこれ
なければ、本人を理解したり、サポートしたりするといっ
た働きかけが希薄になるため、良質な成果が導き出されに
くくなります。仕事は一人でできないからです。そのため
学んだこと気づいたことを受講者ひとりの財産にするの
ではなく、社内勉強会などを開催し本人がその議長に就任
することで、学んだことを伝える仕掛けをつくるのです。
本人にいっそうの自覚と責任をもたせるだけでなく、これにより、社内の情報共有が図られ、上司や周囲のベクトルをあわせることが可能となり、やがては他社員の底上げにもつながるのです。
本人の行動を変え、成果を出すには、仕掛けと上司や周囲のサポートが不可欠となるのです。
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